スキップしてメイン コンテンツに移動

田んぼの抑草方法 その3

田んぼの抑草方法 その3

動植物を使う方法もあります。
多くは田んぼの雑草を食べてもらうためと水をかき回して濁り水にして、次の雑草の芽が出ない、育ちにくい環境にすることが目的です。
メリットもデメリットも大きい場合があります。

1.合鴨やアヒルの導入
2.コイやフナ
3.ジャンボタニシ
4.カブトエビやホウネンエビなど
5.浮草の利用

1.合鴨、アヒル栽培
クサツパイオニアファームで平成9年から平成23年まで行っていた合鴨栽培。
カモが土を踏みつけたりすることによっても雑草が減ります。
カモの可愛らしい姿が子どもにも大人にも人気でした。
欠点は
  カモが他の田んぼへ行かないようにネットなどを張る、
  害獣対策のために電気柵を設置する、
  水慣らしのための練習スペースの確保、
  小さい間は水からあがった時の保温対策、
  出穂以降の飼育場所の確保
など、様々なコストがかかることです。
また、鳥インフルエンザにも気をつけなくてはいけません。

上記以外では、何かに驚いた時など、固まって移動する習性のため、イネが踏みつけられて雑草と一緒にイネが消えるってことでしょうか。

アヒルは合鴨より大きくて、動作はわりとゆっくり(おとなしい)です。


2.コイやフナを田んぼの中で飼う
体長15cm前後のコイが良いようです。
水位がある程度深くできる田んぼであることが条件です。
浅いと水たまりに固まって泳ぎ回らないです。

鳥に食べられないように対策が必要です。また、中干しなどの時に魚を捕まえるのが大変なんてことも。
深水管理のため、やや分けつが少なく、水が濁って水温が下るため、稲の成長もやや遅れになる傾向があります。

3.ジャンボタニシ
良い点。食欲旺盛で、田んぼの草を食べ尽くすと、畦際から田に入る草まで食べてくれるそうです。
悪い点。繁殖力も強く、卵が水路へ流れたり、タニシ自体が田んぼから逃げ出して害虫化して1900年台の終わりごろから、駆除活動をしなくてはいけなくなるほど大問題になりました。
浅水管理が必要です。(イネまで喰われます)
ジャンボタニシがいない地域で導入してはいけないと言われています。

4.カブトエビやホウネンエビ
昔の田んぼではよく見かけた、カブトエビやホウネンエビ、カイエビなど。
小さくたくさん動いて水を濁らせます。
カブトエビは冬にしっかり乾燥できる田んぼで孵化率が高まるそうで、冬期の畝立てや麦や野菜などの裏作が有効です。
プランクトンを食べているそうで、有機質肥料などで土作りがしっかりできている所にたくさん繁殖するようです。
わざわざ導入するというよりは、「あ、今年も湧いたな」っていうくらい、当社周辺では普通の光景です。

5.浮草など
繁殖力が強く、田んぼ一面を覆って、田んぼの土に届く光を遮蔽します。
また、緑肥として利用されることもあります。
欠点は風で押されてイネを倒してしまうことがあること、
繁殖力が強いため、自田以外にも広がってしまう可能性が高いことなどです。
「溜池が真っ赤」というニュースを度々見ましたね。
乾燥には弱いそうで中干しなどで枯死します。


いずれの方法も、導入するということになると、少なからず現在の生態系に影響を与えます。
デメリットもしっかり考慮しなくてはいけません。
自然発生的に、カブトエビや水鳥がやってくる環境がいいですね。

□■─────────
クサツパイオニアファーム
http://www.pioneerf.co.jp/
─────────■□

コメント

このブログの人気の投稿

もち米とできあがりの餅の量

お餅つきをする時、どのくらいの量を作ればよいでしょうか。 ちょこっと調べてみました。 もち米を炊飯器で炊飯しておこわを作る場合は うるち米(コシヒカリとか、普通のご飯)を作る時より水加減を1割減らして作ります。 1合のもち米(150g)なら160ccくらいですね。 炊いている間に蒸気として飛んでしまう水が1割くらい。 お餅をついている時の手水が少々加算されます。 餅つきのもち米はたいてい蒸して作りますが、水の吸収が炊飯と同じくらいなら 1合のお米で300gくらいのお餅がつけることになります。 300gで何個のお餅が作れるのでしょうか? サトウの切り餅は1コが50gくらい。 ってことは小さめの丸餅で6コくらい作れるんですかね。…oO(切り餅って意外と小さいんやなぁ) とはいえ、丸餅は切る人の手加減で大きさが違いますので、4コの時もあるでしょうね。 1合で2食分くらい。(普段のご飯とあまり変わりませんね。) 臼と杵を使って餅をつくときは一度につく量が少なすぎると上手くつけないので、 「一臼=2升(もち米3kg)」が多いです。 餅つき機を使ってつくときは〇〇合~と書かれていますので、少量からでも自家製のお餅を楽しめます。 多めに作っておいて、冷凍保存するのもオススメです。 クサツパイオニアファームのおいしいもち米 はまだまだ販売中です。 12月26日までのご注文は年内に発送できます。お急ぎ下さい。 □■─────────  クサツパイオニアファーム   http://www.pioneerf.co.jp/  ─────────■□

もち米籾の乾燥

クサツパイオニアファームでは「自分(の)とこ(ろ)の田んぼ」で米作りをする農家さんのお米の乾燥作業を請負しています。 農協のように、他所のお米と混ざったりしないので、自家で作ったお米を自家で食べることができます。 山手川のお客様は水がきれいでお米が美味しく、他所のお米と混ざることを嫌う方が多いですね。 また、おいしいお米をいつも食べておられるので、旅行先のご飯があまり美味しくないと感じる方も多いようです。 さて、クサツパイオニアファームのライスセンターではもち米の籾(もみ)すりが行われました。 うるち米ともち米がまざると、お餅をついたときにおはぎになってしまいます。 なので、ラインの清掃をきっちり行い、もち米のみラインを通過させます。 乾燥機も、もち米の籾の持込がある前にきっちり掃除をして、「もち米専用乾燥機」に変身! 乾燥は籾の持込から間をあけないで行いますが、籾すりは他の品種もあるため、上記の理由で仕上がりまで少しお待ちいただいています。 もち米が白くなるのはこのあたりでは「はぜる」と言います。 はぜていなくて、うるち米のように透明な粒もたまにはありますが、 つけばちゃんとお餅になります。 先週、満点青空レストラン(http://www.ntv.co.jp/aozora/)でも取り上げられた「低アミロース米」はうるち米ともち米の間くらい。 「ミルキークイーン」(http://www.pioneerf.co.jp/chumon/miruki.html)などに代表されるお米はうるち米よりも米粒が白濁していて、炊くともちもちなご飯になります。 当社でも人気のお米です。特に玄米食のお客様に大人気です。 あなたのお気に入りのお米をぜひ見つけてくださいね。 ところで、ネットで度々見かけるのですが、(天日干しのお米とくらべて)「乾燥機でお米を乾燥するとコメが死んで芽が出なくなる」っていうのはウソです。穀物乾燥機ではコメは死なない。(どんな乾燥機を使ったんだか…。) 発芽玄米も作れますよ。(^∀^)φ □■───────── おこわも美味♪クサツパイオニアファーム http://www.pioneerf.co.jp/ ─────────■□

日本の単位(容量)

これからの時期、お正月用のお餅を家で作る方がもち米を買って下さいます。 「玄米及び精米品質表示基準」というものがありまして、お米の袋に書かれている四角い枠の中の”内容量”について「グラム又はキログラムの単位で、単位を明記して記載する」という決まりがあります。 ごはんを炊くときは  〇〇合(ごう)、〇〇升(しょう)の単位を使うため、袋に「△△升」の表記がなければ入っている〇〇kgが何升、あるいは何合にあたるのかが判りにくい時があります。 「もち米2升欲しいんやけど…(何kg買ったらいいの?)」とか、 あるいはもち米の袋を見ると「1.4kg」とか、「1.5kg」とか書かれているけど、1升はどちらが正しい? といった場合です。 1合や1升、1俵などは重さを表すのではなく、容量(体積)を表します。 なので、例えば…(1升は1.8リットルです。) 水(酒)が1升 =約1.8kg 米が1升 =約1.5kg 大豆が1升 =約1.3kg(大きさによる) と同じ1升でも重さが変わります。 もち米の場合はお米ですので、1升が約1.5kg、2升で約3kg、 逆算すると 1kgは約6.6合、5kgで33合(3升と3合)、10kgで6升と6.6合となります。 ちなみに度々間違われる、30kg入の紙袋の米は1俵ではなく、半俵(はんだわら)といいます。(1俵=約60kg) 単位を明確にしないと、結構ヤヤコシイ事になります。(経験談) □■─────────  クサツパイオニアファーム  http://www.pioneerf.co.jp/  ─────────■□